子どもがなかなか結婚しない。代理お見合いのニーズとは

年々上がり続ける生涯未婚率。現代では男性の4人に1人、女性の7人に1人が生涯独身とされています。 なかなか結婚しない子どもに代わって、親が子どもの代わりに婚活をする「代理お見合い」。親の時代には存在しなかった言葉であり活動でもあります。

賛否両論ありますが、親が子どもの将来を心配するのはごく自然なこと。 ここでは代理お見合いについてさまざまな意見を探ってみましょう。

◆たった30年程度でも結婚に対する価値観は多様化している

○親の時代は「結婚するのが普通」

現在の結婚適齢期にあたる世代の親は50代〜70代でしょうか。その時代は誰でも結婚するのが普通であり当たり前でした。逆に未婚者珍しがられ、好ましく言われなかったものです。

親の時代は、ごく一般的な社会生活をしていれば親族や知人がお相手探しの話を持ち掛けてきてくれました。 また、女性が就職する場合は結婚退社が大前提であり、就職して数年働いて社内でお相手を見つけ、結婚して辞めるのが慣習でした。男性側も、毎年入社してくる女性の中からお相手探しができるため、出会いがなくて困ることはありませんでした。

そのため、親世代にとって結婚することは普通であり当たり前のこと。逆にしないほうが不自然と考えています。 いつまでたっても結婚する予定のない子どもに不安や焦りを感じるのは自然なことなのです。

○子どもの時代は「結婚するしないは個人の自由」

平成、令和と時代は大きく変わりました。女性の社会進出が進み、長い不況が続き、そしてコロナ禍。 雇用も不安定で非正規労働者の増加が問題視されています。正社員になっても長時間労働が常態化しており、賃金は頭打ち。年功序列は崩れ、普通に働いていれば結婚して家を持って家族と幸せに暮らせるとは考えにくくなっています。

また、結婚に対する価値観にも大きな変化があります。親の時代は、結婚=幸せでした。しかし現代は幸せの基準は人それぞれ。結婚するかしないか、子どもを持つか持たないかは個人の自由であり、周りはとやかく言わない風潮が一般的になりました。 結婚や子どもを持つことなど個人の選択に周りがむやみに踏み込むことはプライバシーの侵害。

「セクハラ」という言葉も生まれて久しいです。 一方で、独身男女の7〜8割は「いい人がいたら結婚した」と考えているのだとか。これは長い間変わっていないと言われています。 結婚願望があるのに結婚していない、そんな人が増えているのです。

結婚していない理由として、最も多いのが「出会いがない」から。そして男性に多いのが賃金や雇用の不安、女性に多いのが家事・育児・介護などの負担増の問題であることも分かっています。  

◆ニーズが高まる親の代理見合い

現代では男女ともにフルタイムで忙しく働く人が多く、男女問わず責任ある立場につく人も増えています。残業・休出があることも多く、職場と家の往復だけの生活になってしまいがち。 休日も心身の疲れを癒し、自分の時間を過ごすことを優先させたいでしょう。

そのため、なかなかいい出会いに恵まれません。 子どもにお見合いや婚活をすすめても「忙しい」「時間がない」と嫌な顔をされるケースが多いかもしれません。 また親子であっても恋愛や結婚といったプライベートなことに踏み込まれるのが嫌な子どももいます。 ですが、「本当は結婚したいけれどもいい相手が見つからない」と思っている子どもが多いのも現実です。

親の代理お見合いについて、世間には「忙しい子どもに代わってお相手選びをしてくれるなんて優しい親御さん」と肯定的な意見もあれば、「子どもの結婚相手探しに親が介入するなんて過保護でしかない」「親に代理お見合いさせるような人とは結婚したくない」と否定的に捉える人もいます。

さまざまな意見や考えが交錯する中、まずは子どもと話し合ってみないと子どもの考え方が分かりません。 まずは親子で話し合いの場を設けるのが望ましいです。

子どもがお相手探しや結婚に対してどんな考えを持っているのか、親はどういことを案じているのか、お互いにきちんと伝えましょう。 話し合った結果、子ども自身の生活に支障のない範囲で親に動いてもらってもいいかなと考える子どもは多く、水面下で親の代理見合いのニーズは非常に多いことが分かっています。

最近は代理お見合いをする親のためにセミナーを開催する企業もあります。 なかなか声を大にして言えない雰囲気はありますが、現代では親の代理お見合いは、婚活方法の一つとして定着しつつあります。  

◆代理お見合いのメリット

○忙しい子どもに代わって活動できる

とにかく仕事が忙しい子ども達。じっくり婚活に向き合いたくても時間が取れない、精神的に余裕がないという人は多いです。

そんな状況でもある程度時間に余裕のある親が出会いのきっかけを提供してあげられます。 親にとっては周りの親族や近所の人にはなかなか言いにくいことですから、婚活事業を展開していてノウハウの豊富な企業に依頼できると安心です。

○子どもの性格を熟知している

生まれてからずっと生活を共にしてきている子どもですから、その子どもの性格や長所・短所は誰よりも理解しているのが親でしょう。

子どもを熟知しているからこそ、どんなお相手だと上手くやれそうかも分かるのです。 特に内気でおとなしい性格の子どもは、自分から積極的に異性に声をかけられないでしょう。親が代理お見合いをすることが大きなきっかけになるかもしれません。

○同じ悩みを持つ親同士分かり合える

代理お見合いの会場には同じ悩みを持つ親同士が集まるので、お互いに他の親の気持ちもよく分かります。 そのため、言いにくいことも相談できたりします。

これがいいご縁に結びつくことも多いです。

○親の反対に合うことがない

「恋人と結婚したいのに親が反対している」良くある話しです。その点代理お見合いであれば最初から双方の親の同意が得られています。

これは結婚する上で非常に大きいポイントとなります。さまざまな面で支援や協力を得られやすくなります。

○社会的に良識のある家庭である

親子関係が悪く、コミュニケーションが成り立たないような家庭だったら、親が子どものために時間とお金をかけて代理お見合いをしようとは考えないでしょう。

代理お見合いを考える家庭は、社会的にみて良識があり、子どもの性格や職業・経歴など外に出しても恥ずかしくないことのあらわれです。堅実な親に育てられきちんとしたご子息であることには間違いありません。  

 

◆代理見合いのデメリット

○無理にすすめると子どもとの関係が悪化することも

子ども本人が望んでいないのに、親が勝手に話しをすすめたり、お見合いの日取りを決めたりすると、親子の信頼関係が崩れることがあります。

特にお見合いのドタキャンはお相手にも非常に迷惑がかかるため、注意が必要です。 子どもを思う気持ちが良からぬ方向に行ってしまわないように、よくコミュニケーションを取りましょう。親世代の価値観を子どもに押し付けていないか、常に心に留めておく必要があります。

○お相手の条件ばかりに執着してしまう

最終的に結婚を決めるのは親ではなく子どもだということを忘れてはいけません。そしてお相手を選ぶ決め手となるのは、条件ではなくお相手との相性です。フィーリングが合うか、価値観が似ているかなどが決め手となります。

親同士で代理お見合いをする場合、本人がその場にいないため、どうしても紙面上の表面的なプロフィールや親の印象に左右されがちです。条件にこだわりすぎずにお相手を選ぶことが大切です。

また、40歳前後の女性に対して「孫の顔が見たいからダメ」や、年収の低い男性に対して「娘が苦労する」など、お相手を傷つけるような発言はもってのほかです。

○成婚率がそれほど高くない

代理お見合いは、親同士が互いの子どもを気に入る→子ども同士が会う→子ども同士もお互いが気に入る、という3段階を経てようやく成立するため、成婚率がさほど高くないと言われています。

ただ、成婚率が低くても成婚に至るケースはあるので、何も活動しないで子どもにイライラするよりも、まずは活動してみることが大切です。  

 

◆代理お見合いを成功させるコツとは

代理お見合いで成功している人は、親が子どもの希望を柔軟に聞き入れています。お相手への条件だけでなく、お見合いの希望日時や、仕事で忙しい時期を避けるなど、無理な活動を行わないことが大切。そして何よりも親子のコミュニケーションがカギとなります。

また、現代は結婚したら女性が仕事を辞める時代ではありません。結婚することになったらどちらかが仕事を辞めたり転職したりしなければならないことを当然のように考えてはいけません。

また、「結婚しても自分の子どもはそばにいてほしい」と親の都合でお相手を振り分けるのも良くありません。 「昔はこうだった、ああだった」など親世代の常識は通用しないと考えましょう。あくまでも子どもの価値観や将来のビジョンを尊重することです。  

 

◆日本は既婚であることが前提の社会システム?

日本は配偶者がいることが前提で世の中のさまざまな制度ができており、未婚者は何かと不便な思いをすることが多く、その点では国際的に後れを取っているようです。 最近は未婚か既婚かを相手にたずねることは失礼にあたりますが、酒の席や親しくなった会社関係者との間では、必ずと言っていいほど話題になるでしょう。

仕事ができ人として信頼できるかどうかは未婚・既婚に関係ありませんが、日本ではどうしても既婚者のほうが社会的信用が高いことは否めません。

また、若くて健康なうちは問題ありませんが、高齢になって病院に入院するときや施設に入所するとき、書類の記入や手続き、荷物の整理は「家族が行ってください」と言われます。 家族がいない独身者だと、その兄弟姉妹や甥・姪に多大な迷惑をかけることになります。

独身でいるリスクは多方面に渡ることを子どもにはきちんと理解させておく必要があるでしょう。

 

◆まとめ〜代理お見合いのニーズはますます高まっている

親はいつかは先に逝きます。親の代理お見合いに対して、世間には肯定的な意見と否定的な意見の双方が存在することは事実です。

しかし、独身者の7〜8割は結婚を望んでおり、結婚しない理由で最も多いのは「出会いがない」なのです。 ここは親バカと思われても勇気をもって子どもに相談し、動いてみてはいかがでしょうか。 今は普通に生活していれば誰でも結婚できる時代でありません。

結婚するためにはある程度の活動が必要な時代なのです。 代理お見合いは現代の親子のニーズに上手くマッチした画期的な婚活方法だと考えましょう。

作成:2018.1/19(更新:2021.1/23)

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